
テレビの画面から流れる信じ難い惨状を目にしてから、そして実際に現場に行き何もなくひたすら続く砂浜、石組みだけ残された、おそらく人の営みがそこにあったであろう景色を目の当たりにして言葉が見つからず愕然と立ち尽くしから2年の月日が流れた。
復興の名の下に多くの人が携わって一日も早い故郷の再生をと努力する日々が続いている。
しかしそれは破壊のスピードに比べて遥かに遅く歯痒さが募るばかりでしょう。
そこで私のできることは何か?表現を生業にするものとして作品を通して、被災地の方々の一服の清涼剤に、そして時間の流れで被災地から離れた人々の心から薄れていくあの日のことを起こすきっかけが出来れば良いと思っています。
阪神淡路大震災から街の姿が立ち直っても人の心の復興が終わっていないことを思えば、東北の街も建物も港もそして人の復興の完了、それと次の災害への備えに例えばどのくらいの高さの、強度の堤防を作れば良いか?先の長い話であろう。しかし人々の生活は休むことが許されない。
徐々に進む復興に合わせて出来る事を出来るだけ支援して行くこと、それが大切な気がする。
私の友人などもチョビットフォースなるグループで皆の力や時間を少しずつ合わせて、大きなものにして行こうと活動をし私も非力ながら参加している。
明日の子供達のために大人は我慢しましょうと言うのも、もう一つ釈然としない。
未来を託すためは良いのだが、現代を担っている大人はもっと声を上げていって良い。大人が夢や希望が持てれば自ら子供達にも未来がある。
無理をしてはいけない。無理は長続きしないのである。
もはや頑張っている人たちに頑張れは耳障りかもしれない。そっと心を寄せているのが良いと思う。
これからどんなことがあるかは未知であるが、出来るだけ多くの機会に寄り添って行きたいと思っています。人々の心に懐かしいふるさとが戻るまで。
俳優:金田賢一(朗読三昧のブログ)
http://blog.goo.ne.jp/zanmai34
〈プロフィール〉
芸名:金田賢一(カネダケンイチ)
職業:俳優
出身:兵庫県
※父は元プロ野球選手・監督の金田正一
※金田様は、東日本大震災被災地復興支援のためのチャリティコンサートに出演されたり、朗読をされたりと積極的な支援活動を続けられています。